神戸製鋼データ改竄 「巨額負担も」 米集団訴訟の懸念 司法省が資料提出要求



 神戸製鋼所は17日、アルミ製品などの性能データ改竄(かいざん)問題で、米司法当局から関連書類の提出要求を受けたと発表した。問題の製品は米自動車メーカーや航空機大手でも使用されており、消費者の安全に関わる深刻な事態として捜査が始まる可能性がある。また、米企業からの損害賠償請求や、集団訴訟が起こされる可能性も浮上しており、神戸製鋼の業績に大きな打撃を与えかねない。

 神戸製鋼は司法当局の要請について「真摯(しんし)に協力する」と表明した。具体的な書類の内容や提出時期は決まっていない。

 神戸製鋼は現在、問題のある製品の納入先とともに安全検証を実施中。米国では自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーター、航空機大手ボーイングなどが調査に乗り出している。

 海外事業に詳しい経営コンサルタントは「海外企業からの損害賠償請求と、米国での消費者からの集団訴訟で、巨額の負担が生じる懸念が強い」と指摘。契約社会である米国では、最終製品の安全性に問題がなくても、契約違反があれば賠償請求するのが一般的だとしている。

 過去に自動車で問題が起きた事例では、対象車の所有者を巻き込んだ集団訴訟に発展したことも多い。訴訟当事者が桁違いに増えることも珍しくなく、問題解決のための和解金が数百億円規模となることもある。

 最近では、タカタ製の欠陥エアバッグをめぐる集団訴訟で、ホンダが和解金6億500万ドル(約677億円)の支払いに応じた。トヨタ自動車も米国で意図しない急加速が起きた問題で、訴訟関連費用なども含め11億ドル(1232億円)の和解金を支払った。

 一方、現在の調査については「各社ともにリコール(回収・無償修理)実施にはならないだろう」(自動車メーカー幹部)との声もある。JR東海や三菱重工業は安全性に問題がないと確認している。

 神戸製鋼は現時点で改竄問題による業績への影響は不明としている。しかし集団訴訟が起こされた場合には、極めて厳しい状況に陥る可能性もある。




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