荒れ放題のまま…解決しない空き家問題 背景に「法と税」の事情



 ネズミ算式に増える相続人

 街中で、荒れ放題の空き家を見かけることがある。空き家となっている理由はさまざまだが、なかには、所有者が不明であるために、空き家の状態が続いているものもある。

※写真はイメージです(Getty Images)

※写真はイメージです(Getty Images)

 不動産の所有者は、法務局にある不動産登記簿で確認ができる。しかし、登記簿上の所有者が死亡しているなどして、現在の所有者が不明になっている不動産も多いのだ。

 なぜ登記簿に現在の所有者の名前が載っていないのか。『人口減少時代の土地問題』の著者、東京財団研究員の吉原祥子氏はこう解説する。

 「日本では不動産の権利の登記は任意です。登記には手間やお金がかかるので、不動産を相続や売買で取得した人が登記の必要性を感じず手続きをしなければ、登記簿上は前の所有者のままとなり、実態とズレが生じてしまう。相続の場合は代が進むとさらにズレが広がり、誰が現在の所有者なのかすぐにはわからなくなります」

出所:自治体向け「空き地・空き家問題等への対策」に関するアンケート調査2014年/司法書士総合研究所(PRESIDENT Onlineより)

出所:自治体向け「空き地・空き家問題等への対策」に関するアンケート調査2014年/司法書士総合研究所(PRESIDENT Onlineより)

 相続では“法定相続人”がネズミ算式に増えるので、解決はますます困難になるのだ。

 権利の登記が任意なのは、日本の不動産登記制度がフランス法の考え方を取り入れているからだ。

権利を“主張”するための登記




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