米国vsブラジル「貿易戦争」 バイオエタノール輸出入めぐり懸念



 米国とブラジルでバイオエタノールの輸出入をめぐる対立が深まっている。

 米政権はブラジルからのサトウキビ由来のバイオエタノールの輸入が増加基調にあることに対し、異議を唱え始めた。これを受け、ブラジルも米国からのトウモロコシ由来のバイオエタノールの輸入に対し、関税または制限の検討に入った。両国はエタノールの二大生産国だが、貿易戦争ともなれば、より大きな痛手を負うのは米国側だとみられる。米国の対ブラジル輸出はブラジルの対米輸出の4倍を上回るためだ。

 保護主義の風

 「ワシントンでは保護主義の風が吹いている。互いに貿易障壁を引き上げることになれば、米国とブラジルの関係は急速に冷え込むだろう。貿易戦争に突入する恐れもある」と、ブラジルサトウキビ産業協会(UNICA)の元代表で、現在は米コンサルティング会社オルブライト・ストーンブリッジ・グループのプリンシパルを務めるジョエル・ブラスコ氏は警戒する。

 両国間の緊張は先月高まりをみせた。米環境保護局(EPA)がバイオ燃料の年間生産ノルマの達成のために、一部でブラジル産バイオエタノールが使用されていることに懸念を表明したためだ。

 米国とブラジルは、トウモロコシやサトウキビの価格変動に伴う需要の変化に応じて、長年互いに輸入を続けている。ブラジルにとって米国はバイオエタノールの最大の輸出先であるが、国内市場が活況であるために業界全体では輸出への依存度はそれほど高くない。一方、米国では生産能力が国内需要を上回っており、貿易紛争への懸念は、米企業にとってより深刻な問題となっている。

米企業にとってはタイミングも悪い




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