米、イランの核合意順守「認めず」合意破棄は回避 トランプ氏、新戦略発表へ



 【ワシントン=加納宏幸】トランプ米大統領は13日、イランが2015年に欧米などと締結した核開発制限の代わりに制裁を解除する核合意の維持を前提に、同国への圧力強化を柱とする新たなイラン戦略を発表する。ただ、制裁解除と米国が得る利益が釣り合っていないと判断し、イランが核合意を順守しているとは「認定しない」と米議会に通告する。

 米政府は合意順守状況を90日ごとに議会に通告するよう義務付けられており、次の期限は15日。議会は60日以内に制裁を再開するか判断する。ティラーソン国務長官は12日、「核合意にとどまる」と明言しつつも、即時の制裁再開より核・ミサイル開発で自動的に制裁を再開する法整備を優先させる考えを示した。

 新戦略は同盟国とともにテロ組織への支援といったイランの中東地域での破壊活動を阻止することに主眼を置き、核合意の「厳格な執行」も求める。

 米国以外の当事国や国際原子力機関(IAEA)は合意順守を認め、トランプ政権も過去2回は議会に同様の結論を通告した。トランプ氏が主張する合意破棄は当面は回避される見通しだが、強硬姿勢に対するイランの反発が予想される。

 ■イラン核合意 欧米など6カ国は2015年7月、イランとの間で同国の核関連活動を長期間、制限する代わりに6カ国側が経済制裁を解除する「包括的共同行動計画(JCPOA)」で合意。濃縮ウランの貯蔵量や遠心分離器の削減で、イランが核兵器1個の製造に十分な兵器級の高濃縮ウランを手にするまでの時間を合意前の2~3カ月から1年以上に延ばす狙いがある。16年1月に合意履行が始まり、「核兵器なき世界」を掲げたオバマ前米大統領は成果と位置付けたが、トランプ大統領は合意破棄を主張してきた。




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