総数3514万人・総人口比は27.7%にまで増加した日本のお年寄り(不破雷蔵)




総務省統計局が明日の「敬老の日」に合わせて発表した報告書「統計トピックスNo.103 統計からみた我が国の高齢者(65歳以上)-「敬老の日」にちなんで-」によると、最新の統計値として日本の高齢者(65歳以上)数は3514万人(2017年9月15日現在)となった。これは総人口比の27.7%にあたり、前年の3457万人・27.2%からさらに増加し、数・総人口比共に過去最高の値を示している。

↑ 高齢者人口推移(万人)(1947~2017年、人口推計、10月1日時点、2016年~2017年のみ9月15日時点)(5年区切りの年の値は国勢調査で調整)
↑ 高齢者人口推移(万人)(1947~2017年、人口推計、10月1日時点、2016年~2017年のみ9月15日時点)(5年区切りの年の値は国勢調査で調整)
↑ 高齢者人口推移(万人)(2001~2017年、人口推計、10月1日時点、2016年~2017年のみ9月15日時点)(5年区切りの年の値は国勢調査で調整)
↑ 高齢者人口推移(万人)(2001~2017年、人口推計、10月1日時点、2016年~2017年のみ9月15日時点)(5年区切りの年の値は国勢調査で調整)
↑ 高齢者の総人口比率推移(~2017年)
↑ 高齢者の総人口比率推移(~2017年)

今回の公開値は高齢者数・総人口比は人口推計から取得(5年区切りの国勢調査実施年の値は国勢調査の結果を反映)、その他各種値は総務省統計局収録の各種データを元にして精査分析したもの。それによれば2017年9月15日時点で高齢者人口は3514万人。単純対象比較ができる1年前の2016年分・3457万人から57万人も増加している。

高齢者の増加ピークとなる「団塊の世代」(1947年から1949年生まれ、第一次ベビーブーム期)のうち最後の年となる1949年(昭和24年)生まれの人が高齢者層に仲間入りした2014年では同一基準で前年比110万人も増加したが、それよりは前年比の増加数は少なくなっている。

2014年でははじめて、総人口に占める高齢者の割合が25.0%を超え、「4人に1人以上が高齢者の時代」が到来したが、今年2017年はその状態を継続しただけでなく、比率は前年の2016年分にあたる27.2%からさらに上乗せ、27.7%に達している。例えば100人の人口の村があれば、そのうち28人がお年寄りである。さらにいえば75歳以上ならば約14人(13.8%)、80歳以上ならば約9人(8.5%)が該当する。

今レポートでは他にも各種統計結果から、高齢者の動向が多彩な切り口で語られている。概要をまとめると次の通りとなる。

・90歳以上人口が初めて200万人を超える206万人となる。

・日本の高齢者人口の割合は、欧米諸国などと比べてももっとも高い。日本の27.7%に対し、イタリアでも23.0%、ドイツで21.5%、フランスで19.7%。

・東京都、大阪府、熊本県など26都道府県で高齢者の転出超過。埼玉県、千葉県、茨城県など21県で転入超過(転入超過数ゼロ含む)。震災被災地域からの流出はほぼなくなり、むしろ昨年から続く形で宮城県のように増加した県もある。また関東地方に代表されるように、大都市そのものからその近接する都市近郊への流入傾向が続く。

・高齢者の就業率は男性30.9%、女性15.8%(2016年時点、以下同)で計770万人となり過去最多。比較可能な1968年以降では過去最高。男女とも前年から増加。15歳以上の就業者総数に占める高齢者の割合は11.9%、こちらも比較可能な1968年以降では過去最高。

・役員を除いた高齢雇用者(高齢者で雇用されている者)の非正規率は75.1%(うちパート・アルバイトが51.1%)。非正規雇用者の現在の雇用形態についた主な理由は「自分の都合の良い時間に働きたいから」が最多で男性は28.7%、女性は37.2%。正規雇用を望んでいるが該当する仕事が無いからとする人は男性で10.7%、女性で4.7%。

・主要国では日本の高齢者就業率は最高値の22.3%。米国は18.6%、カナダは13.1%、ドイツ6.6%など。

・二人以上の高齢者世帯の平均貯蓄現在高は2394万円、ゼロの世帯も含めた中央値は1484万円。定期預貯金がほぼ半分。

・二人以上世帯の高齢者世帯でネットショッピングをした世帯は14.3%。前年の13.6%からは0.7%ポイントの増加。ネットショッピングの支出金額でもっとも大きな額面を示した項目は旅行関係費で全体額に占める支出構成比は23.4%、次いで食料が16.0%。世帯主が65歳未満の二人以上世帯と支出構成比で比較した時の倍率は、医薬品・健康食品が1.68倍ともっとも高い。

「団塊の世代」の高齢者層入りは2014年までのため、高齢者人口、総人口に占める高齢者の比率の加速的増加は2014年で終わりを告げている。しかしそれでもなお、高齢者の総人口比率が上昇していることに違いは無い。社会福祉をはじめとした各種の国や地方自治体の行政施策に関し、現状を正しく認識し、将来を見据えた上でのかじ取りが求められよう。

■関連記事:

半世紀で首都圏では高齢者数が8割増・地域別高齢者人口推移をグラフ化してみる

<

p class=”multibr”>国連予想による日本の2100年までの人口推移をグラフ化してみる

(注)本文中の各グラフは特記事項の無い限り、記述されている資料を基に筆者が作成したものです。




こんな記事もよく読まれています



コメントを残す