劇場版新作『マジンガーZ/INFINITY』は、70年代TVアニメの正統なる続編&完結編だった!(紀平照幸)



『マジンガーZ』、72年12月から放映を開始したこのアニメは巨大ロボットアニメの原点であり、「人間がロボットに乗り込んで操縦する」というコンセプトを最初に作り上げた作品。後のロボットアニメばかりではなく『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロのような海外のクリエイターにも多大な影響を与えた作品でもあります。そのマジンガーZが劇場版の新作として帰ってきます。

 タイトルは『劇場版マジンガーZ/INFINITY』。ところでマジンガーの物語は、原作者の永井豪の手になるものだけでも、アニメ放映に先駆けて週刊少年ジャンプに連載されたものに加え、後年には『マジンサーガ』や『Zマジンガー』といった関連作品も登場。アニメ版も2009年に『真マジンガー衝撃!Z編』としてリブートされたので、今回の映画がどのような設定になっているのかが気になっていたのですが、なんとこれが、70年代に放映されていたアニメ版『マジンガーZ』と『グレートマジンガー』の正統な続編であり完結編だったのです。

再び戦いに向かう決意をする兜甲児
再び戦いに向かう決意をする兜甲児

 タイトルバックにはオリジナル同様に水木一郎アニキによる主題歌(新録)が流れ、機械獣や戦闘獣との戦いの記録が映し出されます。そう、この新作はかつての激闘が終わり、10年が経過したという設定。兜甲児(声:森久保祥太郎)は科学者の道を歩み、弓弦之助教授(森田順平)が日本国首相に就任したのに従い、新光子力研究所の所長には弓さやか(茅野愛衣)が就任。剣鉄也(関俊彦)はグレートマジンガーと共に軍に残り、その妻となった炎ジュン(小清水亜美)は彼の子を身ごもっています。甲児の弟・兜シロー(花江夏樹)は統合軍で三番隊隊長を任されるまでに成長し、一方ボス(高木渉)はヌケ(菊池正美)、ムチャ(山口勝平)とともにラーメン屋を経営、ここにはボスの親戚・みさと(原作には登場しないTVアニメ・オリジナルのキャラクター)が通って来たりしています。

グレートマジンガーも登場する
グレートマジンガーも登場する

 現在、甲児が研究を行なっているのが、富士山の地中深くから発見された超巨大な人型の古代遺跡インフィニティ、そしてインフィニティの中にいたアンドロイドでコントロール・ユニットでもあるリサ(上坂すみれ)でした。感情を持つ存在であるリサは、最初に見た人間である甲児をマスターと慕い、今は研究所の一員として過ごしています。

今回の物語の鍵となる謎の少女リサ
今回の物語の鍵となる謎の少女リサ

 そんなある日、アメリカ・テキサスの光子力プラントを機械獣軍団が襲撃し、応戦したグレートマジンガーが行方不明になるという事件が起きます。攻撃を指揮していたのは死んだはずのあしゅら男爵(宮迫博之&朴路美)。さらに日本のフジプラントにはブロッケン伯爵(藤原啓治)が襲来、Dr.ヘル(石塚運昇)によってインフィニティが奪われてしまうのです。なぜ彼らは復活したのか? インフィニティとはいったい何者なのか? そしてその超絶的な攻撃力に勝つ術はあるのか…? 最後の希望を託された兜甲児はマジンガーZに再び乗り込む決意を固めます。

ロボット・バトルはCGアニメーションで描かれる
ロボット・バトルはCGアニメーションで描かれる

 スタッフのオリジナルへの愛情がものすごく感じられる作品で、オリジナル・キャストの石丸博也と松島みのりも別の役ですがしっかりと出演。音楽もオリジナルを手がけた渡辺宙明の息子である渡辺俊幸を起用と、隅々までリスペクトの想いが込められているのです。ロボット・バトルはCGアニメーションを導入してスピード感あふれるものになっていますが、キャラクターに関しては従来通りの作画アニメというのも嬉しい。

 ストーリー的には、兜甲児という一人の“漢”の戦いに決着を付けるという意味で、しっかりと“マジンガーZの完結編”の役割を果たしている点に感銘を受けました。とにかく全編熱い魂のぶつかり合いが展開。往年のアニメに夢中になった層やスーパーロボット・ファンはもちろん、新しい世代の観客が観ても熱くなれる映画なのです。

(『劇場版マジンガーZ/INFINITY』は1月13日から公開)

配給:東映

(c)永井豪/ダイナミック企画・MZ製作委員会


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