バス事故、乗用車が宙を飛んだ原因は中央分離帯の構造。全国の高速道路を早急に点検すべき(国沢光宏)




東名のバス事故、問題は高速道路の分離帯の構造と書いたら「スピードを出し過ぎたクルマが悪い。道路の問題ではない」と主張する意見が少なからずあり、驚いた。もちろん原因を作ったのは乗用車だけれど(故意か疾病か現時点で不明)、社会インフラというのは個人のミスに耐えられる安全性を確保していなければならない。

高速道路の中央分離帯の場合、パンクして車両のコントロールが出来なくなったり、他車と接触して中央分離帯に衝突することだってある。そういったクルマを対向車線に飛び出さなないような役割を持たせなければならない。実際、中央分離帯を設計する時の基本中の基本。そのためのガードレールやガードロープなのだ。

中央分離帯に衝突してハネ返ってくる
中央分離帯に衝突してハネ返ってくる

なのに今回は全く役に立たなかった。中央分離帯のガードレールに衝突する前に飛んでしまったからだ。なぜ中央分離帯が盛り土になっていたのか、全く理解出来ない。通常の高速道路であれば上や下の写真のように、ガードレールに衝突しても自分の車線にハネ返ってくるようになっている。早急に全国の高速道路を見直すべきだ。

これも対向車線には飛び込まない
これも対向車線には飛び込まない

一方、バスと自動車はミスに耐えられる設計が功を奏した。バスだけれど、これまで何度も横転事故があり、その度に屋根の強度アップを計っている。今回、当たり所も悪くなかったとはいえ(もう少し下ならフロントガラスに飛び込んだ)、20年前のバスなら屋根を破って乗用車が車内に突入してきただろう。

明らかに危険と思える今回の中央分離帯
明らかに危険と思える今回の中央分離帯

乗用車も新しい世代になって燃料系のカットバルブが何カ所かに付けられている。バスが乗用車との衝突に耐えても、燃料が飛散すると爆発的な火災になったと思う。今回火は出なかった。多くの痛ましい事故から教訓を得、対策することによって事故の被害を最小限に抑えられたと言うことである。

高速道路の中央分離帯が本来の役割を果たしていれば、乗用車も対向車線に飛び出さずどこかに衝突しただけで済んだ。命を奪われることもなかっただろう。そしてバスには何の厄災も降りかからなかった。繰り返すが、中央分離帯の構造を全国的にチェックし、危険箇所は早急な対応が必要である。


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