知的パラスイム・ジャパンに初めて女子選手が参加!横浜からメキシコへ(佐々木延江)



メキシコシティでのIPC世界水泳選手権に出場する知的パラ日本代表
メキシコシティでのIPC世界水泳選手権に出場する知的パラ日本代表

パラリンピック水泳日本代表チームの一翼をになう「知的障害クラス(=S14)」の水泳。6月11日、その本拠地・横浜国際プール(横浜市都筑区)で、日本知的障害者選手権・水泳大会が開催され、今年3月にパラリンピックを目指すIPC水泳世界選手権(9月・メキシコシティ)ので選ばれた知的障害女子の選手たちも活躍をした。

ロンドンパラリンピック(2012年・イギリス)で、知的障害の種目が復活(注)、待っていたかの如く田中康大が100メートル平泳ぎで世界新記録を樹立、金メダルを勝ちとった。昨年リオパラリンピック(ブラジル)では2個の銅メダル。急成長する知的障害水泳だが、いずれもパラリンピック水泳で知的障害は男子のみだった。

女子200メートル自由形で競り合い
女子200メートル自由形で競り合い

パラリンピック、世界選手権、アジアパラリンピックと男子が経験する様子に、女子にも道筋が見え、いま、本格的にパラリンピック初出場を目指す女子選手が現れている。

奈良県の北野安美紗(ルネサンス登美ヶ丘)は、100、200、400メートル自由形、100メートル平泳ぎ、200メートル個人メドレーで日本記録を持っている。今大会出場したずべての種目で1位、100メートル平泳ぎで日本新記録、200、400メートル自由形で大会新記録を更新した。

100メートル平泳ぎ表彰。1位・北野安美紗、2位・芹沢美希香、3位・出口舞
100メートル平泳ぎ表彰。1位・北野安美紗、2位・芹沢美希香、3位・出口舞

「(200メートル自由形の)目標は2分20秒だったので、悔しい」とレース後に話す北野は、3月の静岡でパラ世界選手権標準記録を突破し、クラスが認定されれば、パラリンピック世界選手権内定選手となることが決まっている。

同じく3月の静岡で、パラ日本代表入りが内定している地元・横浜の木下萌実(宮前ドルフィン)、今回は日本代表に選考されなかったが、滋賀県の福井香澄(滋賀友泳会)も日本記録を更新。注目の選手たちである。

100メートルバタフライ表彰、1位・井上舞美、2位・佐藤真美、3位・堀内茜
100メートルバタフライ表彰、1位・井上舞美、2位・佐藤真美、3位・堀内茜

<パラ水泳世界選手権大会・知的障害日本代表選手>

男子9名 女子3名 計12名(国際クラス取得後に内定が決まっている選手を含む)

東海林大、中島啓智、津川拓也、木下萌実、宮崎哲、鴨弘之、出口瑛瑚、三好将典

坂倉航季、北野安美紗、加古敏矢、井上舞美

(注)

知的障害のスポーツは、冬は長野(1998年)、夏はシドニー(2000年)でパラリンピック正式種目になった。シドニーでのバスケットボールで、複数の国のチームが健常者を入れメダル獲得を策略した事件「健常者替え玉事件」が発覚。フェアプレーに反する出来事を重く受けとめたIPC国際パラリンピック委員会が、シドニー以降、知的障害の全種目を出場停止とした。

これはINAS-FID(国際知的障害スポーツ連盟)への制裁で、期限は、選手資格のための仕組み整備が終わるまで無期限となっていたが、ロンドンパラリンピック(2012年)で水泳・陸上・卓球が正式に復帰した。


こんな記事もよく読まれています



コメントを残す