ASEAN外交舞台、中国は各個撃破効果?…南シナ海で中国地位強化(ハンギョレ新聞)



中国は「当事者協議」強調…米日の介入排除 トランプ「仲裁意志」明らかにした中で 交渉を成し遂げた格好 「友好的関係」強調した習近平 「新型国際関係」の投影にも関心

 南シナ海領有権紛争と関連した中国とASEAN(東南アジア国家連合)間の本格的な行動規範交渉が始まった。当事国間の協議を強調し「各個撃破」方式で対応してきた中国の影響力が本格的に作動すると見られる。中国の牽制を念頭に置いた「インド太平洋戦略」を持ち出したドナルド・トランプ米大統領のアジア歴訪効果はすでに霞みつつある。

 中国外交部が14日、ホームページに公開した資料によれば、李克強首相は前日午後に第20回中国-ASEAN首脳会議で、「南シナ海関連の行動規範(COC)」制定のための交渉進行で情勢が安定したとして、「行動規範の早期適用のための合意に努力する」と述べた。この行動規範は、2002年に採択された「南シナ海紛争当事国の行動宣言(DOC)」の後続措置であり、南シナ海の紛争悪化を防ぐための具体的行動指針を盛り込むことになる。これまで交渉が遅延して、今年8月の中-ASEAN外相会議で草案の枠組みを承認した後、実質的に細部条項の協議が始まった。

 中国は、南シナ海問題で当事国間の協議を強調してきた。その背景には米国や日本のような「局外者」の介入を排除する意図が含まれている。トランプ米大統領は12日、ベトナムのチャン・ダイ・クァン国家主席との会談で、南シナ海紛争仲裁の意思を明らかにした。

 習近平国家主席が強調する「新型国際関係」路線が、南シナ海問題にどのように投影されるかも注目される。これは、主権問題では譲歩しないが、周辺国との友好関係は維持するという内容だ。

 中国は最も激しい軋轢様相を見せたフィリピンとベトナムとの外交に手をかけている。フィリピンには昨年ロドリゴ・ドゥテルテ大統領の当選以後、莫大な経済協力を通じて“誠意”を見せてきた。先月ドゥテルテ大統領が中国を4日間訪問した時に締結した投資・借款協約は240億ドル規模に達した。ベトナムとは共産圏特有の“党対党”交流の枠組みを維持し、2014年の大規模反中デモのようなことが起きないよう状況を管理している。

 南シナ海問題で中国の発言権が拡大する中で、米国は中国の南シナ海領有権主張を認めず、一帯の人工島や暗礁の周辺12海里内に米海軍の艦艇を送る「航行の自由」作戦を粘り強く実施している。トランプ大統領の今回のアジア歴訪にフィリピンとベトナムが含まれたのも、このような戦略的意味を考慮した結果と見られる。トランプ大統領が最近強調する「インド太平洋」戦略が中国牽制の目的を成し遂げるには、南シナ海問題が存在する東南アジア国家の協力が絶対に必要だ。

 中国が長期にわたり精魂を込めた末に、南シナ海の行動規範交渉が本格的に始まったが、妥結までにはなお相当な時間がかかるだろうと見られる。南シナ海問題で、中国もASEAN全体を直接的当事者とは見ておらず、ASEAN内部でも意見が分かれているためだ。実際に領有権紛争を体験している国々は、強硬な立場を見せたが、そうでない国もある。行動規範についての交渉でも、こうしたASEAN内での意見の相違が露出する可能性が高い。

北京/キム・ウェヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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