中国に高額紙幣がないのは、賄賂を防ぐため?(日経BizGate)



使えるコイン、紙幣で3種類の券売機の不思議

 先進国が歩んだ進化の過程を後進国が一気に飛び越えてしまう現象。これを経済用語で「リープフロッグ(かえる跳び現象)」「後発者利益」と呼ぶのだと友人が教えてくれた。中国ではこれまで「リープフロッグ現象」がたくさんあった。たとえば電話だ。

 総務省の統計によると、日本の固定電話普及率は70代以上の家庭で92パーセントに上る。固定電話だけで暮らしている高齢者家庭も日本にはたくさんある。

 しかし中国では、固定電話の普及が始まってから、それほど間を置かずに携帯電話が普及し始めた。その結果、家に電話がある人は少ない。旧式の携帯電話(いわゆるガラケー)の時代も日本より短く、通信環境が整ったため多くの人はスマホを購入。そのためモバイルでのEC(電子商取引)が日本よりも速く普及したのだ。

 また、台湾のように自転車からバイク、自動車という段階的な普及は遂げず、自転車の次はいきなり自動車が普及して、あっという間に中国は世界一の自動車大国となった。

 パソコンよりもスマホのほうが早く幅広い層に拡大したため、パソコンを使う機会は日本人より少なく、その結果プリントアウトするという日本人のような習慣は根づかなかった。

 このような現象は少し考えただけでも、いくつも思い浮かぶ。

 私自身、中国が不便だと感じたことはこれまでに数え切れないほどある。これが、友人が指摘した「中国と日本の生活環境は根本的に大きく異なっている」という内容でもある。

 たとえば、私がよくイライラさせられたのは地下鉄の券売機だった。近年はプリペイド式の交通カードが導入され、それへの入金もスマホからチャージできるようになったが、以前は券売機で買っていた(17年6月現在、北京の一部の地下鉄では試験的に交通カードと一体化したスマホで乗車できるサービスも始まっている)。

 北京や上海の地下鉄の券売機は、コインだけ、紙幣だけ、両方とも使えるものの三種類ある。そして、とても不思議なのだが、コインしか使えない券売機にも紙幣の投入口があるので、よく見ないで使うと投入した紙幣やコインは戻ってきてしまう。なぜこんなに不便なのか、常々疑問に感じていた。北京のように古い券売機ならまだしも、15年に開通したばかりの大連の地下鉄の券売機も改良されておらず、まったく同じ機械でがっかりした。




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