再配達は不要! ファンケルの「置くだけ宅配」(東洋経済オンライン)



 仕事などで日中不在がちな家庭にとって、通信販売で注文した商品の受け取りは悩みの種。一方で再配達が増加し宅配ドライバーの疲弊が深刻化している――。双方を解決する宅配のあり方として今、化粧品メーカーのファンケルの「置き場所指定お届け」に注目が集まっている。

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 同サービスは注文者が指定した場所に荷物を「置いて」いくというもの。対面で受け取る必要がないため、在宅・不在にかかわらず荷物が届く。宅配業者にとっては受領印が不要になるため再配達がなくなり、ドライバーの負担軽減につながる。

 利用件数はこの1年間で190万件と、ファンケルの通信販売チャネルの約3割に達する。今年5月からはホームページ上に利用案内ページを開設したほか、電話注文を受けた際の案内も強化するなど認知度向上に取り組んでいる。早期に5割まで利用を広げる方針だ。

 ファンケルでは通信販売の売り上げが全体の4割を超えており、主力の販売チャネルになっている。通販は2016年度に前年度比4.6%伸びるなど成長分野でもある。その反面、宅配業者の運賃値上げ圧力が強まる中で、採算の悪化が不安視されている。

 配送コスト上昇への対応策として、「置き場所指定お届けは(再配達がなく)配送効率が高いためコスト低減につながる」(島田和幸CEO)。将来的には「利用率が100%を目指して高めていく」(同)と期待は大きい。

■細かい場所の指定も可能

 サービスの使い勝手はどうなのか。実際にインターネットで注文をしてみた。ネット注文の場合、商品を選んだ後、「玄関前」や「自転車のカゴ」、「ガスメーターボックス」など9つある選択肢から置き場所を選ぶ。「その他」を選べば「ドアノブの袋の中」など細かな指定もできる。

 水曜日の夜「玄関前」を指定して注文したところ、金曜日の帰宅時には玄関にダンボールが立てかけられていた。箱を開けると、注文したマイルドクレンジングオイルが入っていた。配達日や時間帯の指定は出来ないものの、出荷を知らせるメールが届くため、いつ頃届くのか予想をつけることができた。

 置き場所指定お届けは1997年からファンケルが独自に展開してきた。導入のきっかけになったのは、まさに不在配達だったという。宅配サービスを試験的にはじめた当時、すでに女性の社会進出が本格化しており、日中に届けても不在で商品を持ち帰るケースが頻発した。

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