炊飯器市場“戦国時代”に突入 新米メーカー「下克上」なるか



産経新聞

 日本人の食生活を支える炊飯器の市場が新たな“戦国時代”に突入した。象印マホービンやタイガー魔法瓶、パナソニックなど大手メーカーがしのぎを削る中、国内各地から「新米」のメーカーが続々と参入。シャープ出身の技術者を積極採用した生活用品製造卸のアイリスオーヤマ(仙台市)のほか、老舗鋳造メーカーの愛知ドビー(名古屋市)、家電ベンチャーのバルミューダ(東京都武蔵野市)もそれぞれ持ち味を生かし、「おいしいご飯」を追究したユニークな商品を開発している。果たして「下克上」を起こせるか−。

シャープ出身者を積極採用

 ビジネスパーソンや買い物客が行き交う大阪・心斎橋の目抜き通りに立つ「アイリス心斎橋ビル」。ここが、アイリスオーヤマが平成17年に参入した家電事業の開発の中枢を担う大阪R&Dセンターの“城”だ。

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アイリスオーヤマの「銘柄炊きIHジャー炊飯器 5.5合」(宇野貴文撮影)


 経営再建中のシャープの技術者を積極的に採用し、熱風オーブンや花粉空気洗浄機などの製品を世に送り出しているが、27年11月から炊飯器も販売している。

 アイリスの本拠地の東北は言わずとしれた「米どころ」だ。その2年前の25年9月には精米事業に参入している。そこで蓄積したコメについての膨大なノウハウが強力な武器となっている。

 「すべての人においしいご飯を届けたい」を基本コンセプトに、高級釜を使わなくても、銘柄ごとの硬さやサイズなどの特徴に応じ、最適な火力調整で炊き分ける高度な技術を開発した。

 今年2月に発売した同社初となる5.5合サイズのIH(電磁誘導加熱)ジャー炊飯器は、「こしひかり」「あきたこまち」「ゆめぴりか」など31に及ぶ銘柄に対応。熱伝導性と蓄熱性に優れた厚さ3ミリの極厚銅釜を採用し、ふっくらとして、ムラの少ない炊きあがりを実現した。

 それでいて、価格はお手頃な1万9800円(税別)と、これまた“おいしい”。今年7月には3合サイズ、10月には10合サイズのIHジャー炊飯器を発売予定だ。「将来的には、炊飯器市場のシェア10%を狙う」(担当者)と意欲を燃やす。



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